文化で世界をつなぐ

国や地域、文化背景や価値観の違いを超え、文化で世界をつなぐ人をめざします。国際文化専攻は海外でのフィールドワークも行いながら、世界の課題を知り、変革し共生していくための実践的な英語力と行動力を身につけます。国際日本学専攻ではマンガやアニメ、ゲームや音楽、映画など広く日本の文化を扱い、日本語についても理解を深め視野を広げます。どちらの専攻でも国や地域特有の伝統的な文化、その背景にある歴史や宗教、社会など、あらゆるものを研究対象として多様な切り口から学べるのも大きな特長です。自分の興味や関心があることから異文化や自文化について理解を深め、自分自身を相対化する思考力が得られます。複雑化するグローバル社会を生き抜くには、異なる価値を受け入れ、柔軟に変化していくことが重要です。グローバルスタディーズ学科では4年間を通して、フィールドを限定せず積極的に行動し、自身のテーマで社会を変えていく人を育てます。

取得できる学位

学士(文化)

 

取得できる資格

高等学校教諭一種免許状(英語※)、中学校教諭一種免許状(英語※)、登録日本語教員(※)、図書館司書、博物館学芸員
※2025年度開設にて申請中。ただし、文部科学省における審査の結果、予定した養成課程および実践研修が開設できない可能性があります。
 

学びのキーワード

文化、国際関係、語学(英語)、語学(英語以外外国語)、海外留学、ダイバーシティ、観光、多文化共生、異文化理解、観光、京都、マンガ、アニメ、ゲーム、伝統産業、美学、フィールドワーク

オンライン説明会を開催(12/1)

国際文化学部教員が学部について紹介する、オンライン説明会を開催します。
志望校選びや分野選択など、進路に悩んでいる受験生におすすめの説明会です。

グローバルスタディーズ学科の特長

  • 英語・日本語の力を着実に伸ばしていく

    世界のどこでも通用するような「生きた語学力」をめざします。そのためにまず、自分の考えを言語化することに取り組み、ことばそのものについても本質的な理解を深めます。異文化を知る面白さと伝える意義を知り、語学の基礎力を上げながら主体的に学ぶことで、異なる言語で読む、書く、話す力を各段に向上させます。

  • 文化を学ぶことで国際性を身につける

    さまざまな地域や文化を比較しながら学ぶことで、国際社会で必要となる多角的な視点を得ることができます。複数の視点から考えることは、自分とは違う価値観や異なる文化を否定せず、対話によって新しい道を探る力となります。より複雑化していくグローバル社会において、共生に向けた真の国際性を磨きます。

  • みずからテーマを決め世界各地で調査研究

    アメリカ、カナダ、ニュージーランド、フィリピン、韓国、台湾、フランス、スペインの各地、もしくは京都や関東、北海道、沖縄で約半年の調査研究を行います。1年次から充分な知識を得て調査計画を立て、2年次前期に調査を開始。実際に現地を訪れ、多様な人やさまざまな場所との出会いを経て研究テーマを深めます。

語学教育

留学経験を生かし、生きた語学力を手に入れる

1年次から段階的に英語力をきたえます。第二外国語として、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語も学べます。海外に留学するフィールドワークプログラムでは、訪問予定の地域について学修する科目も設定。現地で使える語学力を着実に磨きます。英語は留学後も継続して学び、卒業時までにTOEIC 700点をめざします。海外の協定校と連携したイベントやTOEICの点数を上げる講座など、授業外のプログラムを活用し、語学力をさらに伸ばすこともできます。

 海外での調査経験を経て語学力を向上
 TOEIC 700点をめざす
 英語の教員免許も取得可能

TOEIC点数要件を満たした国際文化学部グローバルスタディーズ学科の学生全員に、毎年50万円を給付

毎年受験するTOEICの点数条件を満たした学生全員に50万円を給付する奨学金「京都精華大学英語資格取得奨学金」を新設しました(返還不要)
入学前に申請する「資格取得特待生」制度と組み合わせることで総額200万円(4年間の授業料の約半額)の受給が可能になります。

「英語資格取得奨学金」
金額:500,000円(毎年給付)
 対象:国際文化学部グローバルスタディーズ学科に在籍する国内学生のうち次の各号のTOEICスコアを有する2~4年生
・1年次修了までに TOEIC L&R 580 以上
・2年次修了までに TOEIC L&R 690 以上
・3年次修了までに TOEIC L&R 785 以上
 採用人数:上限なし
 選考方法:提出書類により選考

キャンパスを出て学ぶ
長期フィールドワーク

2年次の6カ月間は全員がキャンパスを離れて現地調査へ。テーマは自身の興味や関心にあわせて自由に設定し、とことん追究できます。未知の場所で多様な価値観に出会い、自分を見つめなおすことは、身近な地域や文化への新たな視点の獲得につながっていきます。

学びのポイント
 調査期間は半年~最長1年
 現地での交流・調査で「生きた語学力」を磨く
 リアルな経験から国際的な視点を身につける

長期フィールドワークの流れ

  • 1.テーマ設定・研究計画

    自らの興味や関心にあわせて調査テーマを決めます。テーマは専攻にこだわらず自由に設定し、追究することができます。1年次から現地での調査手法や訪問先の地域について理解を深め、担当教員の指導のもと、6カ月間の研究計画を立てます。

  • 2.キャンパスの外で調査研究

    テーマに合わせて拠点となる地域を設定します。寺社仏閣や史跡、映画・小説の舞台など、すべてが研究拠点(現場)になります。インタビューやアンケートなどの聞き取り調査をすることも。

  • 3.検証・報告を行う

    調査で集めたデータや体験を整理し、活動報告を行います。得たフィードバックを参考に内容を整理し、卒業論文に向けて準備します。

フィールドワーク事例

フィールドワークには「国内研究」と「海外研究」の2種類があります。
人文学科、グローバルスタディーズ学科のいずれでも好きなプログラムを選択することが可能です。
テーマ例一覧をダウンロード

海外研究

英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語を使用する下記の国や地域から選択して現地研究を行います。
いずれの国でも12~16週間、語学学修を行います。
また、語学学校の空き時間や休みの期間を活用して、フィールドワークのテーマ・調査計画にもとづき、調査を行います。

対象エリア
英語圏(アメリカ・カナダ・ニュージーランド・フィリピン)、韓国、台湾、フランス、スペイン
  • アメリカ × ジェンダー

    アメリカの大学や公的機関等において、ジェンダー平等がどのように実践されているかを調査し、日本社会と比較検証します。

  • カナダ× 福祉

    バンクーバーの電車や駅構内、バス、学校等の公共空間におけるバリアフリー環境を調査。誰もが生活しやすい空間のつくり方を考えます。

  • スペイン× 建築

    キリスト教とイスラム教が共存してきたスペインの教会を調査し、二宗教間の文化がどのように融合してていたのかを建築から考察します。

  • ニュージーランド × 先住民族

    ニュージーランドの先住民族マオリの衣装を研究します。現地で資料収集やインタビューなどを行い、テキスタイルデザインや制作技法について理解を深めます。

  • フィリピン × 児童福祉

    フィリピンの孤児院でボランティアを行いながら調査を実施します。子どもたちの笑顔の背景にある家庭環境や国の経済成長について考察します。

  • 台湾 × 歴史

    拠点校にて中国語を学びながら、台湾原住民のルカイ族について調査します。日本統治時代を経験した古老から当時の状況や日本について聞き取り調査を行います。

  • 韓国 × 音楽

    今や世界中に流通しているK-POPについて、韓国の音楽番組やSNS の配信から、現地の若者にどのように浸透しているのかを調査します。

カリフォルニアにおける多文化共生施策を調査(アメリカ)
 パリにおける日本文化を調査し、独自の変遷について理解する(フランス)
 孤児院でボランティアを行いながら、国の経済成長など現状を考察(フィリピン)
 マイノリティへの社会的配慮やシステムの違いを比較検討(カナダ)
 韓国のストリートアートを研究(韓国)
 地域と若者文化との関係を考察(韓国)

国内研究

  • 自然環境の維持管理を考える

    京都市動物園をフィールドとして、動物園の運営に実践的に携わり、自然環境の現状やその歴史を調査することで、その維持管理の方法を考えます。

  • 京都の地域や寺社を調査する

    古文書や文学作品に登場する京都の地域や寺社に足を運び、貴重な資料を見学し、現地を歩いて調査します。そして、現代に残る寺社や地域社会と歴史・文学の繋がりも考えます。

  • 近現代の京都を調査する

    京都は言わずとしれた古都ですが、首都機能が東京に移った後も、政治的・思想的・歴史的な出来事がいくつも起こっています。それらの詳細を、フィールドワークで明らかにします。

  • 京都のポピュラー・カルチャーを考える

    本学が管理・運営を担う京都国際マンガミュージアムを拠点に、京都におけるポピュラー・カルチャーのあり方を調査・研究します。

  • 京都で日本の伝統文化を調査・研究

    京都で生まれ、現在も形を変えながら継承されている伝統文化・産業について、工房をはじめとする現場に赴いて調査しながら現状を探ります。

  • 京都で企業と社会の関わりについて調査する。

    100年以上続く老舗企業だけでなく、いわゆるベンチャー企業にも目を向け、企業と社会との関わりについて調査します。

  • アートと社会の関係を考える

    古いものと新しいものが共存する京都で、アートが社会に与える影響について調査・研究します。

  • 京都と王朝文化

    京都に都城が築かれ、京都が政治・経済・文化の中心となった平安時代を、歴史と文学の視角から分析を深めます。

  • 古都の異文化を再発見する

    「日本の古都」と単純に捉えられがちな京都で、異なる地域の由来をもつ文化を探し、調査・研究します。

  • 京都の神社と祭礼を探求する

    有名な祭礼行事が多い京都。その主体となる神社のみならず、祭礼を支えてきた周辺地域や人びとも調査の対象とすることで、「祭礼」から見える京都の都市社会を考察します。

  • 京都で日本映画の歴史を考察する

    かつて「日本のハリウッド」とよばれた京都は、日本映画に関する歴史の宝庫です。撮影所・映画館・大道具など、日本映画の歴史を調査・研究します。

  • 周縁から社会を捉え直す

    京都の周縁に数多く存在する過疎や少子・高齢化に悩む地域の視点から、現代社会の問題を考えます。

  • 京都の江戸時代を調査する

    江戸を本拠とした徳川幕府にとっても京都は重要な都市でした。歴史と文学、双方からのアプローチで、江戸時代の京都に迫ります。

  • 北海道×先住民族の文化

    北海道の提携大学に留学。先住民族であるアイヌ民族の衣類や工芸、食文化など、文化や暮らしについて、現地で調査・研究します。

  • 沖縄×戦争

    沖縄の提携大学に留学。太平洋戦争における旧日本軍第32軍(沖縄守備群)の陣地や飛行場跡地などの戦跡を辿り、地上戦が町に残した影響について考えます。

  • 関東×近代文学

    東京の提携大学に留学。東京近郊に残る文豪のゆかりの地や文学館を訪ねて、 明治以降の日本文学がどのように発展したかを考察します。

卒業後の進路

経験を武器にグローバル社会で活躍する

グローバル化が進む現代では、商社や貿易、観光業から、教育、NGO・NPOなどまで、グローバルな視点での問題発見・解決能力や海外と日本をつなぐ人が求められています。さらに、企業では利益の追求だけではなく社会貢献が新たなキーワードとなっており、ソーシャルビジネスやソーシャルデザインの分野での活躍も期待できます。


国際展開する企業(商社、メーカー、外資系企業)

 国内外の文化を広く伝える企業(イベント企画、旅行・観光)
 ジャーナリスト、出版・広告・マスコミ業界 
 教育関連(中学校・高校教員)
 NGO・NPO・ソーシャルビジネス関連企業 
 研究者 など
 

充実した就職サポート

京都精華大学では、着実にステップアップできるよう学年別のサポートや、幅広い進路に対応した充実のキャリア支援体制を築いています。

履歴書対策や面接対策など、個別指導も充実しています。

取得できる資格

高等学校教諭一種免許状(英語※)、中学校教諭一種免許状(英語※)、登録日本語教員(※)、図書館司書、博物館学芸員
※2025年度開設にて申請中。ただし、文部科学省における審査の結果、予定した養成課程および実践研修が開設できない可能性があります。

VOICE

  • 前田 茂教員

    言語の力を向上し 世界に飛び込み 文化で境界を超えていく。

    グローバルスタディーズ学科では、「境界を超える」ために「ことば」を重視したカリキュラムを設置しています。異なる文化が重なる時、そこには必ず軋轢が生まれます。その違いを乗り越え、解決に導こうとするときに必要となるのが言語だからです。国際文化専攻では生きた英語力を、国際日本学専攻では英語と日本語力をそれぞれ磨いていきます。この学科では多様な文化のさまざまな側面を学び、比較し、理解を深めます。歴史や文学を学ぶ人文学科の科目や、芸術や著作権などを学ぶ全学部共通の科目とも連動しながら、広く知識が得られます。それに加えて、2年次のフィールドワークでは、文化が生まれる環境を実際に体験します。言語だけでは伝わりきらない情報を得ることで、新しい視点を得て、これまでの研究をさらに発展させていきます。いまは容易に世界とつながり、誰もが新しい文化を発信できる時代です。自分の好きなことや思いもよらない身近なものが、海を超えて異なる文化圏でも受け入れられ、広がっています。みなさんには文化を通じて、人と人とをつなげるようになってほしいと思います。海外を拠点としても良いですし、日本国内でも可能です。国際性を身につけるのにもっとも重要なことは「慣れること」です。最初からうまくできる必要はありません。時間をかけて向き合っていくうちに、自然と要領をつかめるはずです。まずはなんでもとりあえずやってみる。そういう人を歓迎します。
    (研究内容 : 美学/芸術学)