メディア表現学部2年生の授業「ビジネスプラン構想」にて、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の協力のもと、エッジコンピューターを使ったプロトタイプ開発と発表会を開催しました。
本授業は、技術シーズ開発とマーケティングのニーズ調査を複合させてビジネスプランを構想するPBL型授業です。ソニーセミコンダクタソリューションズのIoT用ボードコンピュータSPRESENSE™の特性である高度な音声センシングを利用して、日常生活の中で家族や友達と「歌う」場面を想定した製品提案を行いました。
授業で取り組んだテーマは「音と光の連動」を活用した製品提案です。SPRESENSE™を用いた歌声のセンシングと、LEDライトをプログラミングで連携させ、チームごとに独創性のあるプロトタイプを製作しました。
学生たちが開発したのは「歌う際に声の周波数と音量をセンシングして、音階やボリュームに合わせた色のライトが点滅する灯体」や、「SPRESENSE™と加速度センサーを連携させ、振る動きに合わせて色が変化するペンライト」「歌声に合わせて光の色が変わるミラーボール」「お風呂で歌う時に光る灯体」「歌い手と聴き手が一体となる応援グッズ」「推しを身近に感じるライティンググッズ」など、多様なプロトタイプです。これら製品開発をするために「歌う」という行為に日常でどのようなニーズがあるかデータや論文を調査し、顧客の視点を議論しながらアイデアを練りました。
1月29日(日)の授業最終日には、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社イメージング&センシングエッジコア技術部門の蒲田ひとみ氏、田辺 充氏を講評者としてお迎えし、開発した製品プロトタイプにいたるマーケティング調査と、実際に歌って製品を動かすプレゼンテーションが行われました。
プレゼンテーションを聞いた蒲田氏から、「授業初日から履修者全員が集中してプロトタイプを開発する姿がとても印象に残った。発表されたプロトタイプには、実際に製品化してもいいのではないかと思えるような作品もあり、今後も開発の試行錯誤を続けてほしい。『演奏』だけでなく『歌を演出する』というニーズをよく調査していた」と講評いただき、続いて田辺氏からは、「学生にとってリアリティのあるアイデアを、そのまま製品プロトタイプに落とし込んでいて企業側として発見がたくさんあった。プレゼンテーションを聞いていて、使う人をワクワクさせたいという意思が伝わってきた。これからもっと技術力をつけながら、使う人の気持ちに寄り添ったプランニングや開発ができるように成長してほしい」と、学生の今後に期待するお言葉をいただきました。
履修した学生からは、「エッジコンピューターを使うことでプロトタイプをどう動かすかのアイデアに広がりができた」「これまで学んできたプログラミングを活かす成果物作りができた」など、大学での学びを実践的授業で活かせた手応えの声がありました。
授業で取り組んだ製品開発元の企業の方から自分たちの成果物について講評いただき、学生たちひとりひとりが「社会とつながるアイデア力・製作力」を意識することができる授業となりました。
ご協力くださったソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社様、ならびに当日お越しくださった蒲田氏、田辺氏、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
※SPRESENSEおよびロゴは、ソニーグループ(株)またはその関連会社の登録商標または商標です。
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