芸術学部洋画専攻4年生の中村琴梨さんによる個展「不在のありか」が、京都東山のArt Spot Korinで開催されます。
本展覧会は、コロナ禍で交流や作品発表のチャンスを十分に持てなかった学生たちに、展覧会を開催する機会を設けるため、アーティスト有志が2022年に立ち上げたプロジェクト「Youth to Use!」のひとつとして開催されます。ぜひご覧ください。
展覧会コンセプト
「青空を見上げてごらん。世界は大きく変わっても、数千年前の人も、私たちと同じ空を見上げていたのでしょう。」
高校生の頃、世界史の授業を担当する先生が最後の授業で話された言葉です。意味は正しく理解できなくとも心の片隅に留めていたものが、制作を続ける中で反芻されるようになりました。
私の制作は影をなぞるところから始まります。太陽の光のもとで地面に這いつくばり、紙に投影される影を追いかける。雲の流れや地球が動く速さを感じるなかで、形のないものに輪郭を与える。このとき、消えゆく一瞬が永遠に変わり蓄積されていく。
古来の絵画の起源には、このような逸話があります。洞窟で暮らしていた時代、戦いに出かける恋人を想い、その影を壁に写し取って形見とした。影はときに対象の分身となり、ときに魂をうつすものとして捉えられてきました。
私にとって影をなぞる行為は、不在者の気配を紙にとどめることです。不在のしるしとしての影を追うことで、時間や距離を越えて、ここにはいない他者の存在を浮かび上がらせたいのです。
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日程
2025年10月28日(火)〜11月2日(日)
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時間
15:00~19:00(最終日18:00まで)
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会場
Art Spot Korin
〒605-0089 京都市東山区元町367-5 -
出演・出展者
中村琴梨(芸術学部洋画専攻 4年)
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予約
不要
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料金
無料
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