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洋画専攻教員の小松敏宏による個展「絵の向こうには壁があるだけだーCT:PAINTING」が開催

芸術学部洋画専攻教員の小松敏宏による個展「絵の向こうには壁があるだけだーCT:PAINTING」が、東京清澄白河のKANA KAWANISHI GALLERYで開催されます。
 
本展覧会では、初めて絵画を用いたシリーズによる作品を発表します。小松が美術史を踏まえつつ、自らも絵筆を握るべき理由を見つけ、二次元空間と三次元空間が交差する表現を展開しています。ぜひ、この新たな境地をご覧いただき、お楽しみください。
 
 

アーティストステートメント

かつて「絵画は死んだ」と言われていて、美術を学び始めた私は絵筆をとることができなかった。それから40年近くが経ったいま、絵を描くことはもはやタブーではなくなったように感じる。
 
そもそも絵画はこれまで何度死んだだろう?写真によって、レディメイドによって、コンセプチュアルアートによって、、、絵画が死んだのは一度だけではない。ルーチョ・フォンタナのように「スラッシュ」によりキャンバスを切り裂き、滅多刺しにした画家もいた。
 
「絵の向こうには壁があるだけだ」と言ったのはピカソである。フォンタナの「穴」のシリーズはキャンバスをくり抜いた穴から壁を実際に覗き見せ、絵の周囲の空間を絵の内部に召喚した。しかしフォンタナの「スラッシュ」シリーズの画布の裏には黒い紗が貼られていて、切り裂いた画布から向こうの壁を見ることができない。ピカソがトロンプ・ルイユを否定したのに対して、フォンタナの「スラッシュ」はそれを利用して黒い切り裂きを描いたようにも見える錯視を利用した作品である。
 
私の最初の絵画作品であるCT:PAINTINGは、キャンバスに油彩というフォーマルなモノクロームペインティングをベースにしたCT作品である。絵の向こうにある壁やネジ(金具)を写真により透視して見せることで、絵の周囲の空間を絵の内部に召喚し、目に見える世界だけでなくその先にある奥を見通す。
 
それは自らの手で描いた絵を写真により切断する。生と死が常に隣り合わせであるように。
 
小松敏宏
 

  • 日程

    2025年2月1日(土)~ 2025年3月1日(土)
    休廊 日・月・火・祝

  • 時間

    13:00〜18:00

  • 会場

    〒135-0021  東京都江東区白河4-7-6
  • 出演・出展者

    小松敏宏(芸術学部洋画専攻 教員)

  • 予約

    不要

オープニングレセプション

日程:2025年2月1日(土)
時間:17:00〜18:00
 

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京都精華大学 広報グループ

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