デザイン研究科 教育の3つの方針 Educational Policies

育成人材像

グローバルな観点から思考し、リベラルアーツに基づいてより良い社会を創る意欲を持ち、多様な人々と協働し、世界の様々な問題に対する新しい価値を表現し、提供できる人間。

教育研究目的

デザイン研究科修士課程の教育研究目的は、高度な技法と思考をもって独創的な表現を創造するデザイナーないしデザイン理論研究者の育成です。主体的な創造性を発揮し、他者と協働することで新たな価値を社会に向けて創出する力を養います。所定の修了要件をみたし、かつ 5 つの能力(ディプロマ・ポリシー)を習得した者に学位(修士:芸術)を授与します。 

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

修士課程を修了した者は、本学カリキュラムを通じて身に付けた次の 5 つの能力をもって、各専門分野を牽引する人材として活躍することが期待されます。 
  • 知識と理解:専門分野における新旧の研究制作の成果を熟知するとともに、それによって培われた知性と人間性で社会の発展に貢献できる。 
  • 創造的思考と考察:対象をより深く考察することができ、複数の視点から問題解決の方法を探ることができる。 
  • 技術と表現:各分野での確固たる技術に立脚した表現で社会の共感・関心を得ることができる。
  • 視点と協働:多様な価値観のもとで他者と協調しながら課題解決に取り組むことができる。 
  • 社会への関心と行動:高度なコミュニケーション、課題設定などを通して、総合的な観点から社会や教育の発展に貢献することができる。 

カリキュラム・ポリシー (教育課程編成の方針)

デザイン研究科修士課程は、学士課程の教育をさらに発展させ、学位授与(ディプロマ・ポリシー)を達成するために、共通基盤科目、専門特講科目、専門研究科目を体系的に編成し、講義、演習、実習を適切に組み合わせた授業を開講します。また、科目のナンバリングおよびカリキュラム・マップにより、カリキュラムの体系を明示します。

共通基盤科目

共通基盤科目では、各自の専門分野を社会とのかかわりのなかに位置づけ、新しい価値観を創出するのに欠かせない基礎的な能力を高める科目群を配置しています。それらを通じて、プレゼンテーション、英語読解、作品調査などの実践的方法を学ぶことができます。また、PBL (Project-Based Learning)型演習によって高度な社会実践力を養うことができます。

専門特講科目

専門特講科目は、各領域に関する高度な専門的講義で構成されています。一定の条件のもと、他研究科の講義を受講することが可能です。他の分野・ジャンルに関する歴史、理論、現代社会とのかかわりについて深く学ぶことで、一層高度な知性やより高い水準での協働を領域横断的に育むことができます。 

専門研究科目

専門研究科目では、学士課程よりもさらに専門的な知識や技法を習得することを目的としています。複数教員による指導体制のもと、計画書の定期的な提出、2 つの専攻(デザイン専攻と建築専攻)での個別指導、ゼミ報告の実施によって研究制作の進捗を可視化し、2年間での修士作品ないしは修士論文の作成を目指します。 

修士作品ないしは修士論文については、2年次8月に実施される中間報告会を通じて、他領域の教員を交えた段階的な指導とチェックの機会が設けられています。また、2年次2月に実施される学位審査会では、複数教員が参加するルーブリック評価による厳正な判定が実施され、修了可否についての最終的な評価が下されます。 

アドミッション・ポリシー (入学者受け入れの方針)

デザイン研究科修士課程では、リベラルアーツの大学、表現の大学、グローバルな大学という、本学が掲げる 3 つの方針に賛同する、学士課程を卒業した学生を求めています。また、研究テーマの妥当性や研究能力、研究環境への適性を審査するにあたって、以下のような5つの指標を設けます。

  • 知識と理解:専門分野における過去の研究制作の成果について知識と理解を有する者。 
  • 創造的思考と考察:探求すべき目標を明確に定め、新しい価値を創出しようとする者。 
  • 技術と表現:主体的に研究制作能力をさらに向上させ、専門分野において応用・展開しようとする者。 
  • 視点と協働:他者の意見を聞き入れつつ、共同してひとつのプロジェクトに打ち込むことができる者。 
  • 社会への関心と行動:現代社会が抱える問題を把握し、倫理観をもって自らの知識や技術を発信できる者。