「国」や「地域」からグローバル社会を考え、未来を予測する

グローバル化が進み、国境の意味が曖昧になる現在。改めて世界の枠組みについて考え、国家と国家の関係性を見つめなおす必要性が高まっています。中心となるのは、世界規模で歴史をとらえる「グローバルヒストリー」という考え方。グローバル関係専攻では、ボーダーレスに活動する多国籍企業、国境を越えて移動する人びと、食文化の変遷など、幅広いテーマを取り上げ、社会や文化、経済の動きを地球規模で理解します。そのうえで、ソーシャルビジネスの立ち上げなど、グローバルな課題に対して積極的に提案し、行動できる力をつけていきます。

科目PICK UP

  • 多国籍企業論

    民間企業のグローバル展開を、直接投資やマーケティング、人材育成などの視点から考察し、製品の原材料・部品の調達から、製造、販売、消費までの流れや政治面での影響力、さまざまな社会変容について明らかにします。

  • 人口政策論

    人口減少による経済成長の停滞、人口増加による食料・エネルギーの不足など、具体的な事例を通して人口変動がひき起こす課題について学びます。そのうえで、要因(出生・死亡・移動)と社会経済現象の2つの側面から政策を考えます。

4年間のながれ

  1. 1年次

    FIRST

    海外経験も積みながら 自身の興味を深める

    まだ専攻に所属しない1年次。コミュニケーションを目的とした英語力の強化と、多様な国・地域の文化や歴史についてさまざまな知識を深めると同時に、海外での短期フィールドワークを行います。
    現地で異文化に出会い、経験した驚きや感動をもとに、2年次以降の準備を進めます。

  2. 2年次

    SECOND

    専攻に分かれてテーマを探求

    グローバル関係専攻では、現代の身近なできごとと世界のさまざまな国や地域との関係性を理解し、自らの関心と結びつけて考えます。世界の異なる地域のつながりを捉える視点を養い、それぞれの社会を比較し、分析できる力をつけることができます。

  3. 3年次

    THIRD

    研究テーマをもとに、世界各地での海外長期フィールドワークへ

    海外で最長6カ月間の現地調査に取り組みます。帰国後は、現地で集めた情報を整理し活動報告を行います。研究テーマは差別や環境汚染などの国際的な問題のほか、食文化やファッションといった身近な視点からも自由に設定できます。

  4. 4年次

    FOURTH

    卒業研究に取り組み、 現地調査で得た内容を形にする

    3年次までに深めた知識と得てきた経験をもとに、自分の研究してきたテーマを他者に伝わるように論理的に構成し、卒業論文として発表します。

4年間で身につく能力

  • あらゆる動きを世界規模の視点で捉える力
  • 課題を解決するための具体策を考える力
  • 国境を越えて、人や社会をつなぐ力

卒業論文のテーマ例

 文化伝達の多様な媒体(メデイア)やその技術革新に関する具体的な研究
 国境や文化をまたぐ将来の文化事業への起業・提案・創発的発案
 アフリカ連合とパン・アフリカ主義
 セネガルにおける近代教育の進捗と国際機関、NGOの今日的役割

卒業後の進路

経験を武器にグローバル社会で活躍する
グローバル化が進む現代では、商社や貿易、観光業から、教育、NGO・NPOなどまで、グローバルな視点での問題発見・解決能力や海外と日本をつなぐ人が求められています。さらに、企業では利益の追求だけではなく社会貢献が新たなキーワードとなっており、ソーシャルビジネスやソーシャルデザインの分野での活躍も期待できます。

 めざせる職業
外資系企業での企画職・マーケティング職・セールス職 / 国内外の文化を伝えるイベント企画職 / 起業家 など

 主な就職先
国際展開する企業(商社・メーカー・外資系企業) / 出版・Web情報配信 / ソーシャルビジネス関連企業 / NPO・NGO など

 充実した就職サポート
京都精華大学では、着実にステップアップできるよう学年別のサポートや、幅広い進路に対応した充実のキャリア支援体制を築いています。
履歴書対策や面接対策など、個別指導も充実しています。

取得できる資格

 高等学校教諭一種免許状(公民)
 中学校教諭一種免許状(社会)
 図書館司書
 博物館学芸員 など

VOICE

  • 西澤 ことのさん在学生

    海外をフィールドに 自動車産業の今後を 調査研究する

    グローバルスタディーズ学科を知ったのは、高校の進路指導で先生にすすめられたのがきっかけでした。海外で自由に学ぶフィールドワークが短期と長期、合わせて2回も経験できること、それに少人数クラスの講義が多いため教員と学生の距離が近いことが、とても魅力的でした。コロナ禍があって1年次の短期フィールドワークには行けなかったのですが……。その分、3年次の長期フィールドワークがとても楽しみです。 私は自動車が好きなので、世界の自動車産業のこと、輸出や輸入の現状、これからの展望などをテーマに研究に取り組みたいと考えています。3年次の長期フィールドワークではトルコに行って中古車事情を調査することを決め、現在はそれに向けてゼミで準備を進めています。調査票の書き方から自動車の歴史、未来のことまで、学ぶことは盛りだくさんです。海外フィールドワークでは現地の人たちと交流し、疑問や興味があれば積極的に聞く姿勢が必要になります。私は人見知りで、仲良くなるまで時間がかかる方なので、誰とでもフレンドリーに話せる姿勢を身につけたいです。そして将来は、経験を生かして海外の人と広く関わる仕事に就きたいと思っています。
  • 稲賀 繁美教員

    「常識」を問い直し 異なる人の声に耳を傾けよう

    グローバル化とは何でしょう。定義の一つに「規格の統一」があります。たとえば、私たちが当たり前と思っている日本の鉄道の正確さ。もともと第一次世界大戦後の鉄道国有化により遅れが厳しく管理されるようになったのですが、1960年代までは日本でも地方ごとに異なる時間感覚が残っていました。共通の尺度ができてはじめて、異なる文化に優劣をつけるようになるのです。 多様な価値観や異なる文化を持つ人びとがつどい、ともに築き上げるのが国際社会。そこで生きてゆくためには、お互いの文化の違いを知ることが不可欠です。高校までの常識や、日本社会では無反省なまま当然と思われてきた価値観を問い直し、自分と異質な考え方や生き方をする隣人、年齢や境遇の異なる人の経験に耳を傾ける。そして、自己を刷新してゆくことが大切です。
    大学は、事前に決められたことを受け身で吸収する場ではありません。世界各地から集まった学生が自分の可能性を広げ、ともに進む仲間を見つけ、異なる価値観を合わせて、これからの社会を築いてゆく力を身につける場です。いままでの常識にとらわれず、自由な発想を大切にしてほしいと思います。