マンガ学部Q&A (6/7 WEBオーキャン学部別相談会 回答まとめ)

6月7日「京都精華大学WEBオーキャン」で実施した、Live配信企画「学部別相談会」の記録を公開します。
当日の配信では、高校生のみなさんから寄せられたさまざまな質問に、各学部の教員がオンライン会議システム「Zoom」を使って回答しました。このページでは、配信中に回答しきれなかったものも含め、すべての質問と回答をまとめて掲載します。「興味はあるけれど、何から調べればよいかわからない」「先生に聞きたいことがある」など、まだ迷っている人から、志望コースが決まっている人までおすすめの内容です。
ぜひ、大学・学部説明動画とあわせてご覧ください。

マンガ学部に寄せられた質問

  • マンガと絵を描くのが好きなのですが、それぞれの4年間はどんな感じなのでしょうか?
    姜:カートゥーンコースでは、アナログで基礎画力を養い、自分だけのスタイルを確立するために色々な技法を学びます。具体的には、1年次は、動物園に週2回通って、動物のクロッキーやデッサンを行います。夏休みには500枚のクロッキーを仕上げます。2年次は、ヌードクロッキーで、基礎画力あげると同時に、浮世絵からポップアートまで色々な絵のスタイルを学びます。3年次からは、ゼミに分かれます。
    荻原:ストーリーマンガ、新世代マンガともに、コマを割ったマンガを描く技術を学びます。4年間かけて、自分のスタイルをもったマンガを確立します。
    ストーリーマンガコースは、紙で発表するマンガ(雑誌、単行本)の制作を最終目標として、そのための技法や方法を徹底的に学びます。1年次は、基礎技法(マンガを描くために必要なペンの使い方や画面の作り方)、2年次は、物語をつくる勉強、3年、4年はゼミに分かれて自分の世界を表現するマンガを制作します。最近は、WEB上で発表するマンガが増えて来ています。新世代マンガコースでは、マンガの未来に、どういう展開があるかを予測して、セルフプロデュース編集、マーケティングを学びます。ここでもやはり、1年、2年で基礎技法をきっちり学んで、3年4年でゼミに分かれていきます。自分で描いたマンガを売り込むことも学びます。
    西野:キャラクターコースでは、デジタルでイラストを描きます。よく、デザイン学部のイラストコースとの違いを聞かれるのですが、キャラクターデザインコースでは商業的な売れている作品や、ネットで人気のある絵を描きたい人が多いです。1年では、アナログもデジタルも学びます。第一線で活躍している先生方をゲストに招いて直接教えてもらう授業が人気です。2年以降は、いろんなことに挑戦(デジタル、粘土で立体、ドールのデザイン、アニメを作る、プログラミングの授業を受けてゲームをつくる)し、自分にあうものを3年以降にえらんでいきます。
    数井:アニメ—ション制作にかかわる専門的なスキルと理論を学びます。一番大切にしているのは「動き」です。例えば、キャラクターの動き方によって、その感情や、年齢、性格までも表現できます。基礎画力、作画、3DCG,演出、理論、音響、作品制作をいろんな角度から4年間かけて学びます。4年次には、卒業制作で自分の好きな作品を作ります。音響スタジオやストップモーションスタジオなどの様々な施設も充実しています。
  • カートゥーンコース、ストーリーマンガコース、キャラクターデザインコースは、それぞれどんなタイプの人におすすめですか?
    姜:人を楽しませたり、感動させたりすることが好きで、アナログでのしっかりとした画力をつけたい人、アート志向の強い人が向いていると思います。
    西野:デジタルでイラストを描きたい人、何をしていいかわからないけど、キャラクターを作るのが好きという人がむいています。
    荻原:物語を作って、それを自分で表現したい人におすすめです。
  • ストーリーマンガのコースでは具体的にどんなことをするのですか?実際デビューする人はどれくらいいますか?
    「大学に入ったら、授業中に、好きなように好きなだけマンガが描けるんですか?」と聞かれることが多いですが、ストーリーマンガコースでは、1年次は、マンガを描くために必要な技術を学ぶ授業(1年の基礎技法、ペンワーク、ドローイングのテクニック、パースペクティヴ、人体クロッキー)がほとんどです。マンガを描くことはとても少なく、進級制作で4~8ページを描くくらいです。これは、面白い物語を作れても、画力がなくて描ききれないことが多いからです。そのため、最初にテクニックを身につけて、自分の好きな物語を思った通りに描けるようなることを目指しています。2年は集中的にネームを学んで、3年次になると、好きな作品を好きなだけ描くことになります。「好きな作品を描く」というのも実は難しいことなのですが、ゼミの先生がマンツーマンで指導しますので安心してください。賞をとって雑誌に載る確率は、大変高いです。3年次以降に、出版社に投稿や持ち込みをする人が多く、4分の1程度は在学中に雑誌の担当者がついています。卒業時にデビューしている人もいます。多くの数の卒業生がコミックスを出して活躍しているので、かなりの確率でデビューできるといえるでしょう。
  • 新世代マンガとストーリーマンガの違いを教えてください。
    荻原:スト—リ-マンガコースは、主に紙媒体で発表するマンガ、新世代マンガコースは、WEBで発表するマンガを学びます。
    姜:新世代マンガは、WEBで売れた漫画家やコンテンツプロバイダーの関係者が来て、授業の中でノウハウを学ぶという違いがありますね。
  • アニメーションに興味がありますが、絵がうまくないとだめですか?
    コースでは、入学後に基礎画力を鍛えます。入学後にデッサン・クロッキーを集中的に学ぶ人も多いです。毎日2~3時間描いているとぐんとうまくなりますよ。受験の段階で絵の勉強をやらなくていいということではないですが、コースの外でも補修クラスのようなところでも学べるので、そんなに心配しないでください。
  • アニメーションをつくったことがありません。大丈夫でしょうか?
    入学後に作ることを学ぶから大丈夫です。コースでは、物語、絵を描く、背景を描く、音を入れる、シナリオ、企画、プロデュースなどいろいろな側面があるので、アニメーションの周辺も学びます。
  • すべてのコースに対しての質問です。いままでマンガやアニメーションに取り組んだことがないのですが、大丈夫ですか?
    荻原:マンガを制作したことのない人もたくさん来ています。
マンガの絵を描くのが好き、お話を作るのが好き、表現してみたいという意思があればチャレンジしてください。マンガの練習法ですが、あなたの身の回りにあるマンガが教科書です。模写をすると勉強になります。
    西野:いままで、キャラクターを描いたことはあるでしょう。いっぱい描くことが大切です。バストアップだけでなく全身を描くと画力が高まります。
    姜:もともと絵を描くのが好きな人なら大丈夫。コースでの学びで自分のスタイルの絵を見つけることができます。
  • コロナ禍で入試はどうなりますか?
    基本の枠組みは入試ガイドに沿っておこないます。ただし、感染症防止のため、9月の総合型選抜は一部内容の変更を検討中。決まり次第ホームページで発表します。
  • どんな進路がありますか?
    姜:大学WEBサイトに、進路の傾向や支援については、動画でわかりやすく紹介しています。ぜひ「動画で知る京都精華大学」のページもチェックしてみてくださいね。マンガ学部の就職は、エンターテインメント性の高いところを目指す人が多く、なかでも、ゲーム業界に人気と実績があります。デザイン会社、メーカーのデザイン、マスコミ業界でビジュアル制作を担当する人、デパートで意匠デザインをするひとなど、さまざまです。もちろん、フリーのイラストレーターとして活躍している人もいます。
    荻原:圧倒的にマンガ家をめざす人が多いです。マンガがドラマ化された人も多く、卒業生は毎年10名以上が「マンガ家」として活動(生計をたてている)しています。一方で、企業や自治体からの依頼で、固い文章をマンガにして人に伝える実用マンガを描いている人も多いです。ストーリーマンガでは、実用マンガを描ける卒業生を、出版社に紹介しています。マンガ家以外では、ゲーム、アニメ会社、一般企業に就職する人も多いです。そういう人もマンガは趣味として描き続ける人が多いですね(趣味で発表したマンガからデビューした人も多数います)。高校でマンガを教えるコースも増えており、教職につく卒業生もいます。
    西野:ゲーム会社が圧倒的に多いですね。それ以外では、一般職につく人も多い。今年コロナの影響が就職活動に影響あるのではととても心配していましたが、すでに大手の会社に就職を決めています。スマホのゲーム会社は業績がよさそうです。
    数井:アニメ制作会社、ゲーム会社、映像編集会社への就職が多いです。アニメ—ション制作会社では、演出、作画、色彩設計、背景、撮影、音響など、様々な現場で働いています。卒業生の石田祐康さんは、スタジオコロリドという制作会社で監督として活躍しています。その他に、教職に就く卒業生もいますし、一般職に就職する人も多いです。
  • 総合型選抜1期に向けて何をすればいいですか?
    西野:総合型選抜1期では例年、コスプレをしたモデルを使って絵を描きます。いつも、そのキャラクターの全身と背景を描いてもらうので、全身を描く練習と、背景を描く練習。自動車など身の回りのものを描いてみてください。いろんなものを描くつもりで、ものを観察してください。
    荻原:総合型選抜1期では、テーマに沿って2ページのネームを描くことに挑戦します。マンガを描いたことない人の勉強方法を一つご紹介します。物語の基本は、起承転結のプロセスで成り立っています。はじめがあって、展開して、クライマックスがあって、オチが来る。長くても短くても同じです。初めて描く方には、マンガの原点である4コマ漫画を描いてみることをオススメしています。例えば、今日の出来事を4コマでかいてみる。この4コマに、クライマックスで2コマ足すと6コマ、そうすると1ページのマンガが作れます。徐々に、コマを増やす練習をするとよいと思います。マンガのテクニックとしてコマの大小をつけるというのがありますが、最初はコマの大きさを考えずに、同じ大きさのコマに絵をいれてマンガにしていくのをやってみた方がいいかなと思います。
    数井:総合型選抜1期では、アニメーション表現に必要な基礎画力と表現力をテーマに授業をします。シンプルではあるけれど抽象的なことば(たとえば「風の声」など)から、オリジナルなイメージを膨らませ、表現することに挑戦します。日頃から、身のまわりの動きのあるものをよく観察し、そこから自由な発想で絵を描く練習をするとよいと思います。
  • イラストを描く延長で、マンガの絵を描くことが好きです。ストーリーのコマ割りを覚えるためには、ストーリーに行ったほうがいいでしょうか?キャラクターデザインでデジタルを覚えて、その後マンガ家になれますか?
    西野:キャラクターデザインの学生のなかで、マンガ家になりたい人は少ないですね。ただし、同人誌を作っている人、同人誌でマンガを描いている人はいます。
    荻原:絵だけを描きたい人はキャラクターデザインがよいと思います。ストーリーマンガを描くのは結構大変です。絵を描いて、物語を作って、演出して・・・と映画を一人で作るような作業なのです。なので、やりたい!という気持ちが大切です。自分の物語を作りたい方には、ストーリーマンガコースをオススメします
  • 普通科に通っています。週1回画塾でデッサンを勉強していますが、デッサンより落書きの時間が楽しいです。落書きの時間をすべて受験対策のデッサンに変えた方がいいですか?先生方ならどうアドバイスされますか?
    普通科でも大丈夫ですよ。画塾でデッサンをやっているのであればその時間は大切に。集中してやることが大切です。デッサンは基本です。テクニックだけでなく、物を観察する力は画力につながる。形や影を認識できなければ絵はうまくならない。見る力が身に付きます。 好きな絵を描いている落書きの部分をイメージ表現にしてみてはどうでしょう?本学の推薦・一般入試ではデッサンだけでなく、イメージ表現でも受験ができます。イメージ表現は、デザイン的なものや、アーティスティックでなく、自分の持っている絵柄でチャレンジできます。マンガの絵でもいいのです。B4の紙を使って、色も塗ってみる。落書きも、そういう風に時間を決めてやると受験対策になります。イメージ表現の試験では、画用紙にある形が描かれた紙が配られます。ですので、自分や家族に形(星形やひし形など)を決めてもらって、それを楽しく自分の絵で描いてみてください。
     
  • マンガ学部に入ることについて、親があまり好意的ではありません。金銭問題でなく、マンガ学部でマンガを学ぶことについて、疑問に思っているようです。これについて、過去にこのような保護者にどのような説明をされているでしょうか?
    保護者の方はマンガのどの部分にひっかかりを覚えていらっしゃるのでしょうか?マンガを大学で学んでも就職先がないということであれば、お話したように企業に就職している卒業生、総合職や教職についている人もいて、就職先としては一般の文系や芸術系の大学と大きく変わりません。マンガは娯楽のためのもので、役に立つものではないと思っておられるのでしょうか?いま、役所や企業、警察からも実用マンガの依頼が多数来ています。難しい事を多くの人に伝えることができるツールとしても評価されていて、日本社会におけるマンガの位置は、一昔前に比べると格段に上がっています。まずは、あなた自身が自信をもって大学でマンガを学びたいと伝えてほしいです。できれば、マンガや大学のことなど、保護者の方と一緒に調べてみて不安な箇所を見つけて話してみるといいかと思います。オープンキャンパスなどに来ていただけると、直接お話できます。
  • マンガ家のアシスタントなど大学在学中に紹介はあるのでしょうか?
    ストーリーマンガコースコースとしては在学中に紹介することはありません。アシスタントは就業時間が不定期で大学の授業履修に影響が出る場合が多いからです。
    ※ただ、自分のコネクションでアシスタントにいくことまでは規制はしていません。卒業時にメール登録してもらうと、アシスタント募集の取次ぎを行うなど、卒業後のサポートは行っています。
     
  • 3Dソフトを勉強したいなら、どのコースでどれくらい学べますか?
    西野:キャラクターデザインコースでは3Dを学ぶ授業はありますが、少ないです。大手ゲーム会社に就職した卒業生は、就職後に3Dソフト学んでいるようです。
    数井:アニメーションコースでは比較的早い時期から詳しく教えています。アニメーションでは、Mayaという3Dソフトを使って3DCGアニメーションを学びます。Mayaを使った授業では、アニメーションの動き(モーション)と造形表現(モデリング)があります。3Dをマスターすれば、ゲーム業界のデザイナーやCG業界のアーティストとして就職に有利になります。
     
  • 放課後も教室、機材の貸し出しはしていますか?
    姜:事前申請によって放課後や週末に実習室の自分のスペースで課題や卒業作品の制作をすることができます。また、クロッキー・サークルなどが広い教室を借りて放課後にクロッキーの練習をしています。
    荻原:教室は放課後でも使用することができます。機材の貸し出しも可能ですが、コース助手への返却時間が決まっていますので、そのルール内であれば大丈夫です。
    西野:液晶タブレットの貸し出しを行っています。その他ゲームソフト、一眼レフカメラ、ミシン、本など様々なものが借りられます。
    数井:教室は放課後も使えます。授業課題や制作で使う機材、DVDやBlu-ray、資料などの貸し出しも可能ですが、返却期間が決まっていますので、そのルール内であれば大丈夫です。
  • 面接試験の時に、ポートフォリオを持っていきたいのですが、どんな作品を準備すればいいですか?また、パワーポイントやアニメーションを持ち込んで自己PRすることはできますか?
    荻原:自分をアピールする作品であれば何でも構いません。素直に、自分はこんな絵を描く!ということを伝えて下さい。 パワーポイント・アニメーションの持ち込みは可能ですが、再生するための機材は自分で持ち込んで頂く必要があることと、面接時間が決まっているため長いものは編集して頂いく方が良い、ということだけ気を付けて下さい。
    西野:キャラクターデザインコースでは、総合型選抜などと同じように、キャラクターの全身が入った絵。動きのある絵。背景が描いてある絵が好印象ですね。
    数井:デッサン、クロッキー、イラスト、アニメーション、なんでもOKですが、アニメーション制作では、さまざまなモノを描く必要があります。ポートフォリオには、アニメキャラクターだけではなく、動きのあるポーズや動物、背景画なども準備してみましょう。
  • コンセプトアーティスト、イラストレーターやアートディレクターになるのが夢です。どこの学部で学ぶのがよいでしょうか?
    荻原:何を中心に学びたいかによると思います。デザイン学部のイラストコース、グラフィックデザインコース、デジタルクリエイションコースにも、学びの領域があると思います。
    西野:コンセプトアーティスト、イラストレーターになるための授業はキャラクターデザインコースが強いです。『ニーア オートマタ』(NieR:Automata)のコンセプトアートを担当した浪人先生やワンドロの吉田誠治先生、イラストレーターは左先生、ざいん先生、加藤アカツキ先生など現在第一線で活躍しているイラストレーターの先生方が直接教えてくださいます。
     
  • 7月オープンキャンパスに参加できない場合、総合型選抜入試で不利になるようなことはありますか?
    オープンキャンパスに参加できなくても、不利になるということはありません。今年の7月のオープンキャンパスでは、コース見学が中心となる予定です。コースを見学したり、学部別の相談コーナーでは、先生と直接お話いただいたり、持参した作品を講評してもらうことも可能です。
     
  • 新世代マンガ、ストーリマンガで、一年生からデジタル制作を学べますか?
    姜:マンガ学部のどのコースの学生も1~2年次にデジタルで絵やマンガを描く技術が学べる授業が学部共通科目にあります。新世代マンガコースでは、1年次からデジタル作画技法の基礎が学べます。
    荻原:ストーリーマンガコースでも、マンガ学部の共通科目を選択し学ぶことができます。
     
マンガ学部の相談会にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

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